「保護(肌荒れ防止)」機能とは
健康な肌は外部からの刺激物が進入しないように防いでいます。
そのような肌の角層は構造的にもしっかりしていて、
保護機能だけでなく保湿機能や柔軟機能も十分な働きをしています。
更に保護効果は
角層のバリヤー構造がもたらす物理的な防御以外に、
肌の内部で有害な微生物や物質から生体を守る免疫系の仕組みもあります。
ここで言う保護効果は
肌のもつ自然な免疫反応をサポートし、肌トラブルを未然に防ぐ目的で使われるものです。
肌は生活環境、とくに生活活動で体表に触れたり付着する
毒性のあるものから体内環境を保護するために免疫システムが発達しています。
化学物質による毒物は表皮の
ランゲルハンス細胞や真皮の
リンパ球やマスト細胞などの免疫系細胞群により連係プレーのように物質の毒性を無毒化したり、
反応を最小限に抑えようと働いています。
また毒性のある微生物に対しても
白血球やマクロファージなどの免疫系の細胞が食べて毒性反応の広がりを抑えています。
肌の保護作用のメカニズム 表面と内面の保護システムの図
肌内面の保護作用とは
肌内面の
保護作用とは、これらの
毒性反応、言い換えると皮膚刺激反応が発生することを防いだり、反応が大きく広がらないようにする働きのことを言います。
そしてそのような働きをもつ配合成分の多くは、
免疫機能を正常化する働きや炎症反応を抑える働きに関与しています。
医学的に言えば、
消炎効果をもつ成分が使われています。
【引用著書】
- プロのためのスキンケアアドバイスの基本:第1章 P41
- ※当コラムはフレグランスジャーナル社/岡部美代治 (著)から特別に許可を頂き、加筆・修正した記事を掲載しています。
盗作・転載は厳禁です。