シミ・そばかすといっても、素人目にはその差がわかりづらい症状などもありますので、場合によっては誤ったケアをしてしまう可能性もあります。
特に同時に複数の症状が複合的に起こっている場合においては、一方には効果的な治療法でも別の症状は悪化させてしまう可能性があるケアの方法もありますので、
服用する市販薬の注意や医師からの指示に従ってケアをしましょう。正しいケアをすることによって症状の軽減・改善へとつながります。
肝斑(かんぱん)
30代以降の女性の頬(頬骨の上)や、額、口の周辺などにほぼ左右対称に現れます。
基本的に
皮膚の下に骨がある部分に発症するシミで、妊娠中や排卵日以降生理が起こるまでの期間やピルを内服している際など
女性ホルモンに関係する期間に色素の増強が起こると考えられています。
まだ20代という方でも肝斑を発症することはあり、特に働く女性はストレスなどによる
ホルモンバランスの乱れ、避妊のためのピル服用などが主な原因となっている可能性が考えられています。
肝斑の原因には紫外線や女性ホルモンが大きく関わっているものと考えられ、外的刺激が症状をより強くしてしまうことも起こってしまうため、
洗顔による過度な摩擦刺激などは避ける必要があるので注意が必要です。
また肝斑に効く内服薬は
「第1類医薬品」に限られていて、安全性上特に注意が必要な成分が含まれていますので、
ご購入の際には
直接薬剤師から効能・効果や副作用、使用上の注意などを必ずご確認下さい。
雀卵斑(そばかす)
雀卵斑とは一般的に
「そばかす」と呼ばれているシミの種類で、日光にさらされる部位に起こる
淡褐色の形もバラバラな小型の色素斑です。
他のシミの症状と比べても
遺伝的な要因が強いものと言えます。
早い場合には3〜5歳程度から症状が出ることもあり、小学4年生、2次成長、思春期の少し前くらいに症状が目立つようになる患者が多いのも特徴の一つです。
紫外線に当たることや日焼けをすることによって症状が悪化することもあって、夏場に悪化し冬場には症状が軽くなるとも言われています。
よく症状が現れる場所としては顔で、特に鼻や両頬などにできた方は気になると感じることも。手の甲や肩などに症状が出るということもあります。
老人性色素斑
20代以降の男性・女性の顔や手、背中、前腕など日光に当たる部分によくできるシミが
「老人性色素斑」です。
シミがある部分とそうではない部分の境界部分については明瞭で
数ミリ程度の小さなものから5〜6cmという大きさの大きなものまで円形で淡褐色〜茶褐色のものが分類されます。
脂漏性角化症
老人性イボとも呼ばれる症状です。小さいものであれば2ミリほど大きいと2センチほどの大きさの円形となって、少し隆起している状態の症状を言います。
高齢になればほとんどの方に現れる症状ですが、早い場合には20代で症状が出る人もいます。
基本的に
液体窒素や炭酸ガスによる治療が必要となります。
【参考文献】
- 「肌のアンチエイジングに対するレーザー治療」山下理絵、松尾由紀、近藤謙司、遠山哲彦(湘南鎌倉総合病院)